【知らなきゃ損】「自己都合は半額」って言うけど、本当に怖いのは“その先”だった話

2026/01/27

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失業認定申告書や雇用保険受給資格者証と電卓が並ぶ、日本の無機質な役所の机。損得や制度の冷たさを象徴。

7月に会社を辞めました。

いわゆる「自己都合退職」です。

「自己都合で辞めると、失業手当が“半額”になるよ」

退職を考えていたとき、何人もの人にそう言われました。
ネットで調べても、そんな情報がたくさん出てきます。

だから私は、ちょっと焦ったんです。
「え、じゃあ辞めないほうが得ってこと?」って。

でも実際に辞めて、手続きをして、制度をちゃんと調べて──
わかったんです。

損する理由は、半額かどうかじゃなかった。

本当に怖いのは、
「制度の“上限”」と「見えにくい罠」のほうでした。

この記事では、私自身の体験をもとに、こんなことをまとめています:

  • 自己都合で退職しても、実際にどれくらいもらえるのか
  • 制度上“損しやすい人”のパターン
  • 知らないと引っかかる、見えない落とし穴

「損をしたくないから辞めない」──
もしそう思っている人がいたら、一度だけ立ち止まってみてほしい。

それ、ほんとに“損しない選択”なんでしょうか。

誰が得する?「自己都合は損」って言われる理由

退職や転職の話になると、よく聞くのがこの言葉です。

「自己都合で辞めると、損するよ」

まるで当然のように語られるこの“常識”ですが、
実はこの言葉の裏には、ちょっとした“仕掛け”が隠れているかもしれません。

誰がこの言葉を広めているのか?
その結果、誰が得をしているのか?

この章では、「自己都合=損」という空気の正体について、少し深掘りしていきます。

「辞めない方がいい」という空気の正体

「自己都合で辞めると失業手当が半額になるらしいよ」
「会社都合にしてもらえないの?そっちのほうが得だよ」

退職を考えたことがある人なら、一度はこういう言葉を聞いたことがあるんじゃないでしょうか。

私もそうでした。
実際、ネット検索でも「自己都合」「損」「半額」といった不安をあおる情報がたくさん出てきます。

でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。

──なぜ、ここまで「辞めると損」という空気が広まっているんでしょう?
誰がこの空気を作って、誰が得をしているんでしょうか?

会社?制度?誰がそれを広めてる?

例えば会社の立場で考えてみると、従業員が辞めずに働き続けてくれた方が都合がいいですよね。
教育コストも減るし、欠員補充の手間も省けます。

制度側──つまり行政としても、「労働市場の安定」や「過度な給付の抑制」という観点で、
簡単に辞められても困るわけです。

もちろん、全てが“悪意”で作られているとは思いません。
でも少なくとも、「自己都合=損」という情報が一人歩きする構造は、誰かにとって“都合のいい話”になっているように感じました。

そしてこの空気に飲まれて、
「損したくないから辞めない」という選択を取ってしまう人がいるとしたら──
それこそが本当の“損”かもしれません。

半額どころか、“満額”すらもらえないこともある

「自己都合だと半額になる」
この言葉がここまで広まっている理由のひとつは、
“満額ならそれなりにもらえる”という前提が、暗黙のうちに置かれているからだと思います。

でも実は、この前提自体がちょっと怪しい。

なぜなら、失業手当には
「上限」があるからです。

失業手当には“上限額”があるって知ってた?

失業手当は、単純に「前の給料の何%がもらえる」という仕組みではありません。

実際には、失業手当はこんな仕組みになっています。

  • 年齢ごとに決められた「上限日額」がある
  • どれだけ給料をもらっていても、そこが天井になる

つまり、
「満額でも、ある一定以上はもらえない」
という仕組みになっています。

この「上限」の存在、
意外と知られていないんですよね。

ちゃんと稼いでる人ほど引っかかる「天井」

ここが、個人的にいちばん引っかかったポイントでした。

というのも、この上限って、
いわゆる「高収入の一部の人」だけが対象になるようなラインじゃありません。

普通にフルタイムで働いて、
それなりに責任のある仕事をして、
それなりの給料をもらっていた人ほど──
わりと簡単に、この天井にぶつかります。

つまり、
「半額になるから辞めないほうがいい」と我慢していたとしても、
そもそも“満額”が思っている金額じゃない可能性が高いんです。

この事実を知らずに、
「自己都合=損」という言葉だけを信じてしまうのは、
正直かなり危ないな、と感じました。

私は上限に引っかかった|体験から知った制度の壁

ここからは、実際に私が退職して失業給付の手続きを進めたときの話です。

「自己都合で半額になる」という話を聞いていた私は、
それでもまぁ、今までそれなりに働いてきたし、
満額もらえれば、それなりに生活はつなげられるだろうと思っていました。

……でも、そうはいかなかったんです。

申請時点で「上限」は薄々わかってた

失業給付の申請をしたあと、ハローワークで渡された資料の中に、
支給金額のしくみや、上限日額に関する説明が書かれていました。

そこに記載されていたのは、
年齢ごとの上限日額と、支給日数の表。

自分の前職の給与と照らし合わせてみて──
「あ、これ多分、上限に引っかかってるな」と、なんとなく察しました。

ただその時は、まだ「まぁ、それでも思ってたよりはもらえるでしょ」
と、そこまで深くは考えてなかったんです。

でも、正式な金額を見て思わず絶句

その数日後、
説明会で渡された書類に実際の支給予定額が記載されていました。

その金額を見た瞬間──
「えっ、これだけ?」

……正直、言葉を失いました。

そこには、計算したとおりの「上限ギリギリ」の金額が、しれっと書かれていたんです。

いや、わかってたんですよ?
事前に計算もしてたし、覚悟もしてた。

でも、それでもなお、
「まさか本当にこんなに少ないとは…」っていう感情が込み上げてきて。

「制度って、こんなにも冷たいのか」
そう感じた瞬間でした。

「頑張って働く人ほど、報われないんじゃないか」
そう思ってしまったのは、きっと私だけじゃないはず。

まじめに働いた人ほど損をする…?

この時、本当に理不尽だと思ったのが、

私は手を抜かず、責任ある仕事もこなして、
しっかり納税もしてきた。

それなのに、いざ「支援を受ける立場」になったら、
「上限だから」で切られる。

一体、何のために頑張ってきたんだろう?

そう思ったとき、
「自己都合は損」「辞めると不利」という言葉が、
どこか制度のための“脅し文句”に聞こえてしまったんです。

もちろん制度は制度。決まってるものは変えられません。
でも──知っていれば、もっと冷静に判断できたと思う。

だからこそ、この話をどこかで書き残しておきたかった。

見落とすとヤバい、3つの“罠”

ここまで読んでくれた方にはもう伝わっていると思いますが、
失業手当の制度には、意外な“落とし穴”があります。

知らないままでいると、
「え、そんなルールあったの?」
「もっと早く言ってよ…」
と感じる場面が、あとからあとから出てくる。

ここでは、私が実際に「見落とすとヤバい」と思った
3つの制度の罠を紹介します。

失業手当には「上限」がある(しかも低い)

これは何度も出てきている話ですが、改めて言わせてください。

失業手当には、日額の上限が決まっています。

しかも──私から見ると、
「その金額、低くない?」と感じる水準でした。

もちろん、制度として一定の制限があるのは理解できます。
でも、ある程度しっかり働いてきた人が受け取るには、
「生活を支える」という意味では、かなり心もとない金額。

制度上の“公平性”はあるかもしれないけど、
実際の感覚としては、
「まじめに働いてきた人ほど損をする」仕組みに感じてしまいました。

申請した曜日=ずっと通う曜日になる

これ、私も完全に見落としてたんですが、
失業手当の申請をした曜日が、
その後もずっとハローワークに通う曜日になるんです。

たとえば火曜日に申請すれば、
次の認定日も、職業相談も、全部「火曜日」になります。

つまり──
「平日のどこに予定を空けられるか」を考えてから申請しないと、後々めんどくさい。

4週に1回だけでも、継続的に通う必要があるのが失業認定。
通える曜日を見誤ると、地味〜に生活リズムを壊されます。

給付制限は“回避できる可能性”もある

自己都合で辞めた場合、
原則として「7日間の待機+給付制限」がセットになります。

最近だと「1ヶ月の給付制限」が多く、
すぐにはお金がもらえないというハードルがあります。

でも実は、この「給付制限」──
状況次第では、回避できる可能性もあるんです。

たとえば:

  • 実質的には会社都合だった(退職勧奨やパワハラ等)
  • 心身の不調で勤務継続が困難だった
  • 契約の更新がされなかった(非正規など)

こういった事情がある場合、
「自己都合」ではなく「特定理由離職者」として扱われることがあり、
給付制限が免除される可能性があるんです。

でも──これは向こうから教えてくれることではありません。

きちんと自分の状況を伝えて、申告しないと、スルーされます。

「これって会社都合じゃないの?」と思ったら、
迷わずハローワークで聞いてみてください。

また、転職エージェントの中には
失業給付の手続きまで相談に乗ってくれるところもあります。

「制度は言わなきゃ動かない」──
これだけは忘れないでいてほしいです。

「辞めない」が本当に損を防いでるのか?

「自己都合は損だから、辞めない方がいい」
そう言われて、限界ギリギリまで我慢して働いている人──
たぶん、けっこう多いと思います。

でも、それって本当に正しい選択なんでしょうか?

我慢して働き続けることの“見えないコスト”

確かに、辞めれば手当の金額は減ります。
給付までに時間もかかります。

でも──
その間、無理して働き続けることの「心と身体のコスト」って、どれくらいあると思いますか?

  • 朝が来るたびに重くなる気持ち
  • 気づいたら短くなってる睡眠時間
  • 顔を合わせるだけで呼吸が浅くなる上司

目に見えないけど、
ちゃんと“奪われている”ものがあるんです。

しかも、心身を壊した後では、
辞めたくても辞められない状況になることもあります。

だから私は、
制度の損得だけで「辞めるか辞めないか」を判断するのは危険だと思っています。

制度の味方をしてるのは、誰だったのか

「辞めたら損だよ」「自己都合だから…」

そうやって、“辞めない空気”を作っていたのって、誰だったでしょうか。

  • 職場の人?
  • 転職に反対してくる家族?
  • ハローワークの担当者?
  • それとも、ネットの記事?

よくよく見てみると──
みんな「制度の味方」だった気がするんです。

「支払う側」や「制度を回す側」の視点で、
制度の枠に沿った正論を言ってくる。

でも、
“あなたの生活”に本気で向き合ってくれる人って、意外といなかったりする。

私は、この制度を実際に使ってみて、そう感じました。

だったらせめて、
自分くらいは、自分の味方でいたい。

そう思って、この記事を書いています。

ちゃんと調べよう。損しないために今できること

ここまで読んでくださった方には、
もうお分かりかと思います。

失業給付の制度は、
ちゃんと調べて、ちゃんと申請して、ちゃんと説明する
──この3つができて初めて「損を避けるスタートライン」に立てるものです。

でも逆に言えば、調べることさえできれば、ちゃんと制度は使えるってこと。

最終的にはハローワークで確認を

いくらネットで調べても、
結局のところ、最終的に判断するのはハローワークの窓口です。

聞けば答えてくれるし、
正しく説明すれば、ちゃんと話は通じます。

大事なのは、「こういう事情があって…」と自分の言葉で説明すること。

申請しなければ、存在しないものとして扱われる。
これは制度に限らず、お役所全般に言えることかもしれません。

転職エージェントが制度サポートしてくれることも

意外と知られていないのが、
転職エージェントの中には、失業給付の手続きにもアドバイスをくれるところがあるということ。

とくに「会社都合にできるかも」とか、
「こういう説明をすればいいよ」といった、実務的なコツは、プロに聞くとやっぱり強い。

転職そのものにまだ踏み切れなくても、
「選択肢を増やす」意味でも、エージェントとの接点を持っておくのはおすすめです。

この記事が“調べるきっかけ”になったら嬉しい

私は、
「自己都合は損」って話ばかりが独り歩きしている今の空気に、ちょっとだけ違和感を持っていました。

実際に失業手当を受けてみて、
損を避けようとして、本当は“もっと大事なもの”を手放してる人が多い気がしたからです。

この記事が、あなたにとって
「ちゃんと調べて、自分の選択をする」
そのきっかけになったら、ほんとうにうれしいです。

知らないまま、我慢するのが一番損

  • 制度ってよくわからないから
  • 調べるのが面倒で…
  • 自己都合って損なんでしょ?

そうやって、よくわからないまま我慢して働き続けている人、実は多いと思います。

でも、私が今回の件でいちばん強く感じたのは──

「制度を知らないまま我慢する」ことこそが、一番損だってこと。

知っていれば回避できた損。

知っていれば得られたはずの安心。

そして何より、
知っていれば、自分を守る選択がもっと早くできた。

誰かが広めた「損得」の空気に飲まれるんじゃなくて、
ちゃんと調べて、ちゃんと知って、ちゃんと選ぶ。

そんな人が少しでも増えたらいいなと思っています。

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